☆運動制御

運動単位の定義を正確に覚えとけ。

脊髄による運動制御

☆筋肉の運動制御に関連する神経

α運動ニューロンが骨格筋(錘外筋線維)を支配する一方、(a)__(=伸展受容器)に(b)__が投射して錘内筋線維を支配する。ともに脊髄の前角から軸索を伸ばす。γ運動ニューロンの役割は(c)__である。

筋肉からの固有感覚の出力は、筋紡錘にまきついている(d)__から脊髄後角に送られる(筋の長さを伝えている)。この他に、(e)__がゴルジ腱器官から出力し、筋の張力の情報を伝える。(d)は(d’)反射に、(e)は(e’)反射に関わり、それぞれの意義は(f)__である。どちらのニューロンも脊髄の後根に細胞体がある。

(a)筋紡錘(=これが即ち伸展受容器)の両端に(b)γ運動ニューロンがシナプスする。(c)α運動ニューロン興奮時に筋紡錘がたわまないように、γ運動ニューロンも同時に興奮して筋紡錘を収縮させる。(これによりIa群線維が機能できる。)
(d)Ia群線維(d’筋伸張反射)筋が伸張するとIa群線維が介在ニューロンを介してα運動ニューロンを興奮させる。(膝蓋腱反射が有名。筋が引き延ばされ過ぎないようにする反射、と解釈できる)
(e)Ib群線維(e’逆筋伸張反射)脊髄で介在ニューロンを介してα運動ニューロンと接続し、筋を過負荷から守る(筋緊張が強いときにα運動ニューロンを抑制する)。

筋線維の収縮について

1個の(a)__が支配する筋線維(筋細胞)(3~1000個程度)を運動単位と呼ぶ。段階的な筋収縮を可能にする機序は、(b)__を変化させることによって運動単位ごとの単収縮を加算することで、もう一つの機序は、筋肉の共同作業(c)__を調整することである。α運動ニューロンへの入力は3種類の細胞から入り、すなわち(d)__、__、__である。

筋原線維の周囲に筋小胞体が取り囲み、筋細胞膜からくぼんだT管がその周囲に達する。神経筋接合部でα運動ニューロンからアセチルコリンが放出されると、(d)__が__と脱分極が起きる。(e)__が__と活動電位が起きて、筋細胞膜とT管を伝導して、細胞膜側の(f)__と筋小胞体側の(g)__がCa2+を流入させる。

(a)α運動ニューロン (b)発火頻度 (c)に参加する運動単位の数 (d)運動皮質や脳幹からの入力、脊髄内の介在ニューロンからの入力(最も多い)、後根神経節ニューロンからの入力(筋紡錘を経ている) (d)ニコチン受容体が陽イオンを流入させる (e)電位依存Na+チャネルが開口する (f)電位依存性Ca2+チャネル(ジヒドロピリジン受容体) (g)リアノジン受容体(*骨格筋では直接fの開口で構造変化を受けて開口するが、心筋ではカルシウム誘発性)

参考
神経科学-脳の探求-のp346などで復習せよ。Ia群線維は、筋紡錘の錘内筋線維に巻き付いていて、そこから脊髄神経節を経て後根に入る。

https://ja.wikipedia.org/wiki/リアノジン受容体

筋紡錘からの固有感覚について

ほとんどの骨格筋の深部には筋紡錘(伸展受容器)があって、位置感覚(=体性感覚)を担っている。(a)__が筋紡錘から脊髄に入って介在ニューロンまたは前角の運動ニューロンとシナプスし、「単シナプス性筋伸張反射弓」を形成している。筋の伸展が検出されると、反射弓を経てα運動ニューロンが筋肉の収縮に働く。

筋紡錘内の筋線維は、(b)__と呼ばれ、その収縮は(c)__の支配を受けている。(c)は、錘外筋線維がα運動ニューロンにより収縮した際に、筋紡錘の両端を収縮させることで、筋紡錘の線維がたるむのを防いでいる。それによって、前述のIa群線維が脊髄に信号を伝える。筋紡錘以外にも、ゴルジ腱器官など固有感覚を脊髄に送る仕組みがある。

ざっくり言うと:
α運動ニューロン→錘外筋収縮→γ運動ニューロン→錘内筋収縮→(まきついている)Ia群感覚線維から脊髄へ信号

(a)Ia群線維(筋紡錘→脊髄神経節→脊髄前角) (b)錘内筋線維(intrafusal fiber) (c)γ運動ニューロン


脳による運動制御

脳を下行する運動の経路の分類

脳から脊髄に下行する経路を外側経路と腹内側経路に分けた際、外側経路は皮質脊髄路と(a)__で、(b)__に関わる。(a)経路のほとんどは橋で交差し、(c)__を下行する。皮質赤核脊髄路は皮質脊髄路の損傷時は部分的に代償に働くと考えられている。

腹内側経路は脳幹から始まり(d)__に関わる。これらは脊髄の介在ニューロンに終わる。4つ知られていて、(e)__(☆__から両側)、(f)__(__から対側)、(g)__(__から同側)、(h)__(__から同側)、である。

空欄に入る語句
(a)赤核脊髄路 (b)遠位筋の随意運動 (c)赤核脊髄路 (d)近位筋と体幹筋を支配し、体の平衡や姿勢維持に関わる。(e)前庭脊髄路(前庭神経核・両側) (f)視蓋脊髄路(上丘から対側) (g)橋網様体脊髄路(橋の網様体から・同側) (h)延髄網様体脊髄路(延髄の網様体から・同側)

運動の発現について、空欄を埋めて全体像を描け

一次運動野(第4野)の前頭側に(a)__と__(_野)があり、それぞれ特に遠位の運動単位を支配する軸索、近位の運動単位を支配す網様体脊髄路に連絡しており、(b)__の運動に関わるらしい。例えば記憶に基づいて運動をイメージすると、6野が活動する。補足運動野は大脳基底核(視床VL経由)からの入力を受ける。

下図のようなものを書ければよし

大脳基底核の経路の傷害について、黒質ニューロンの変性で起こるパーキンソン病では無動のほかに、(c)__が特徴的に現れる。ハンチントン病は(d)__の変性で起こる(いわばパーキンソン病の対極にあると言えるらしい)。また、粗暴な四肢の動きが現れる(d)__は__の損傷で起こる。

空欄に入る語句
(a)SMA (supplementary… 補足運動野)、PMA(premotor…運動前野):6野 (b)運動の企画、複雑な一連の運動を行う (c)安静時振戦 (d)尾状核・被殻・淡蒼球 (e)(片側)バリスム(hemiballism)、視床下核の損傷で起こる

小脳の入出力について、図を描いて説明せよ(小脳核と特に橋小脳でのループ)

下図のようなものが書ければよし。

参考
人体の正常構造と機能全10巻縮刷版【電子書籍つき】のp603やp636

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